上から目線は嫌われる

皆さんが普段、話していて楽しいと思えるのは、どんな相手でしょうか?
家族、友達、恋人と居心地の良い関係性を築くためには、対等な目線で語り合えることが何よりも大切です。

しかし、いくら本音で話せるような相手でも、時には意見の食い違いや上から目線ととられてぶつかることがありますよね。そんな時、どうすればお互いが気持ち良く、スムーズなコミュニケーションを取れるのでしょうか。

実は、なるべく敵を作らず、それでいて自分の意見を相手にしっかりと伝える話し方は、ちょっとした会話のコツやテクニックで身に着けることが出来ます。

この記事では、人間関係がスムーズになる、上から目線にならない話し方のコツをご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。

無意識のうちにやっているかも!?上から目線の原因と対策!

どんな時に人は思わず上から目線になってしまうのでしょうか。
つい上から目線で話してしまう心理と、その対策についてまずは詳しく見ていきましょう。

上から目線で話してしまう心理とは?

無意識のうちに上から目線で話してしまう癖がある人の特徴として、普段から世話好きな性格の人が多い傾向にあります。

俯瞰で物事を見ることが出来るタイプなので、自分が過去に経験したことであれば、つい周囲に何らかのアドバイスをしたくなってしまうのです。しかし、頼まれてもいないのに、勝手に人にアドバイスを送ることは、ただのおせっかいでしかありません。悪気はなくても、「あの人はいつも上から目線だ」と、悪く受け取られてしまう可能性が高くなるでしょう。

また、負けず嫌いな性格の人も、日常生活の些細なことで人と張り合おうとしてしまいます。

常日頃から、「自分に厳しく、人に優しく」を心がけている人であれば、負けず嫌いも良い意味でのハングリー精神として人生のプラスになるのですが、自信の無さからくる場合は少しやっかいです。

そういった人は、自分の価値や基準に確固たる自信が無いために、誰かに上から目線で話すことで安心感を得ようとします。この場合、本当は人に認められたいはずなのに、結果的に人が離れていくという悪循環に陥ってしまうので、より注意が必要です。

上記でご紹介した、上から目線になりがちな性格に、自分もなんだか当てはまっているような気がするという人は、意外と多いのではないでしょうか。

性格はなかなか変えられないとは言いますが、問題点に気づいた時点で、解決への一歩を踏み出しています。これから、意識して上から目線にならない話し方を心がけていきましょう。

上から目線になりがちなNGワードはこれだ!

それでは、さっそく上から目線になりがちなNGワードについて見ていきましょう。

1. 断定する

まず、上から目線な話し方にならないために大切なのは、「断定しない」ことです。
人間誰しも、常に自分の判断や意見に間違いはないと思いたいものですよね。でも、ここで少しだけ立ち止まって考えてみてください。

たとえば、あなたがアイスクリームを食べたいと思った時、偶然あなたの隣にいる人も、同じようにアイスクリームを食べたいと思うでしょうか。隣にいる人が食べたいものはアイスクリームではなく、ラーメンかも知れませんし、スイーツなんて大嫌いかも知れません。

価値基準は人それぞれ全く違うのです。人と話す際に「~だ」「~に違いない」と言った断定の語尾をよく使う癖がある人は、「~かも知れないね」に置き換えるようにしてみましょう。そうすることで、自分の意見を相手に伝えながらも、角の立たない話し方になります。

2. 命令しない

次に大切なのは、「命令しない」ことです。
「命令なんてしてないよ!」という人も、無意識のうちに思わずしている場合があります。

例えば子供の頃、学校から帰ったら母親に「給食のエプロン洗っておいて!」なんて言っていましたよね。「~をしておいて!」「~をして!」というのも、実は立派な命令なのです。母親は「はいはい、仕方ないわね」と、聞いてくれたかも知れませんが、実際に他人から言われると違和感がありますよね。

これを「~してくれると嬉しい」に言い換えることで、命令からお願いになるので、表現がよりマイルドになりますよ。

3. 否定から入らない

ラストは、「否定から入らない」ことです。
会話をする上で、否定から入る人はとても多くいます。「~だよね?」「いや、でも……、」と言ったように続くと、否定された側は少なからず嫌な気持ちを覚えます。自分の考えが正しいと思っている人は、会話に否定から入る傾向が高いですが、相手の考えをまずは肯定することが大切です。

「~だよね?」「たしかにそれはあるね、私はこう思っているよ」と会話を続けた方が、相手も自分になかった視点で物事を受け入れることが出来るので、お互い気持ち良く会話を続けることが出来ます。

上から目線にならないために意識したいこと3選!!

上から目線にならないためには、普段からどのようなことを意識しておくのがいいでしょうか。ここでは、会話をする上で覚えておきたい大切な3つのポイントをお伝えします。

常に相手の目線に立つことを意識しよう!

一つ目は、相手の目線に立つことです。
自分の言葉が、相手にどのように受け取られるかということは、常に意識して話すようにしましょう。難しそうに聞こえますが、相手の目線に立つということを、少しでも頭の片隅において会話することで、話し方は自然と丁寧になるはずです。

聞く力は話す力よりも大切!質問を上手に使う

二つ目は、相手の話をしっかりと聞く姿勢を持つことです。
会話中につい自分の話ばかりしてしまう人は、相手に「質問する」ことを意識するようにしてみてください。一般的に話していて楽しい人は、相手の話を引き出すのが上手い人だと言われています。

「~がだめ!」と否定するだけでは、話がそこで終わってしまいますが、「~が出来るようになるにはどうしたらいい?」と、質問のパスを投げることで、自然と相手の話を引き出しやすくなります。

枕詞を活用することでより柔らかい印象に!

三つ目は、会話の中で積極的に枕詞(まくらことば)の活用を意識することです。
枕詞と言えば和歌のイメージが強い人が多いかも知れませんが、ここでいう枕詞は「クッション言葉」とも呼ばれており、ビジネスでも欠かせません。

たとえば、「~と言うのは間違いなく最高です」よりも、「私の主観かもしれませんが、今のところ最高の方法です」の方が、何だか柔らかい印象になりますよね。何かで成功を収めた際にも「スムーズに事が運んで成果があがった!」と「おかげさまで、スムーズに事が運んで成果があがった!」では、後者の方が好印象を持つ人は多いのではないでしょうか。

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多くの人に好かれる話し方のポイントとコツ

上から目線にならない話し方の次に、多くの人に好かれる話し方のポイントとコツについてもご紹介していきましょう。

自分の意見や価値観を押し付けない

会話で何よりも大切なのは、自分の意見や価値観を相手に押し付けないことです。基本的に、会話は常に言葉のキャッチボールであることを忘れないようにしましょう。

大勢の前でスピーチをする場合は、聞き手もあなたの話をじっくり聞くというスタンスで集まっているので問題ありませんが、一対一で友達や恋人と喋る場合は、相手が話しやすいように、ある程度は気を遣うということも大事です。

早口にならないよう注意し、一定のペースで話すこと

普段、あまり人と話すのが得意ではない人でも、自分の好きなことや詳しいことに関しては、饒舌に語ることが出来る場合があります。そういうタイプの人は、緊張するとつい早口になってしまう傾向にあるので、常にゆっくりと話すことを意識するよう心がけましょう。落ち着いて話すだけで、言葉に説得力がうまれ、相手も聞き取りやすくなります。

また、一定のペースを意識することで、より聞き手に内容が伝わりやすくなりますよ。

笑顔で話すことで語気は自然と丸くなる

もしも自分が、人と話す時に緊張しやすいタイプだと自覚がある場合は、なるべく笑顔で話すように心がけてみてください。

今、この場で「ありがとう」と、一度口に出して言ってみましょう。何の変哲もない「ありがとう」でしたよね。次は、笑顔を作ってから「ありがとう」と言ってみてください。声のトーンが、明るく変わったのに気が付きましたか。笑顔で話すと、人は自然と語気が丸くなるように出来ているのです。

まとめ

今回の記事は、人間関係がスムーズになるような、上から目線にならない話し方のコツをご紹介いたしました。上から目線にならない話し方は、大きく分けて下記の5点を意識するようにしてみましょう。

  • 断定しない
  • 命令しない
  • 否定から入らない
  • 聞く力を磨く
  • 枕詞を上手に活用する

話し方の癖は、なかなか自分では気が付きにくいものですが、意識することで改善していくことは可能です。ちょっとした会話のコツやポイントを抑えるだけで、相手に与える印象は大きく変わるので、今からでも遅くはありません。

リモートワークやウェブ会議など、在宅での仕事が増えた昨今、パソコンの画面越しでも相手とより良い人間関係を築くためにも、今回ご紹介した内容を覚えておいてください。

上から目線にならない話し方が知りたかった方に、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
以下の記事では「話し方」のコツについてもっと深掘りしておりますので、興味のある方はぜひこちらもお読みください。

話し方を変えたい!今日からできる自分の声と喋り方をなおす「話し方」のコツ

 

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