ボイストレーニングレッスンをおこなう中でよく聞くお悩みです。
みなさんの中にも「舌足らず」で悩んでいる方いらっしゃるのではないでしょうか?
「舌足らず」は滑舌が悪い、よく噛む方に使われる言葉です。
言葉を綺麗に発音する際に、舌の柔軟性と、筋力はとても重要です。
しかし、トレーニング方法を知らない方も多いのではないでしょうか?
ここでは自分で「舌足らず」を改善できるトレーニング方法をお伝えします。
舌足らずとは?
舌足らずというのは、舌の動きが悪く、緊張していたり、滑らかでない状態のこと。
子供っぽい話し方になり、クリアに発音ができていない様子を指します。
舌が緊張していたり、舌の筋力が低下していることで起こり、舌の筋力が弱いまま発音すると聞き取りづらい声になります。
舌の力が弱い人に特徴的なのは、
「サシスセソ」
「タチツテト」
「ラリルレロ」
「ナニヌネノ」
などの舌を上の歯の裏方向に持ち上げてから発音する発音をする際に、滑舌が悪くなる傾向があります。
結果、聞き取りづらい状態になります。
芸能人を見ると、山瀬まみさんが有名ですね。ほかにも山口もえさん、吉高由里子さんなどもその傾向があります。
俳優やタレントして、声にスパイスを効かせているという意味では、うまく魅力化されていると思います。
ご本人もそれを個性としてウリにされているのではないかなと思います。
一方で、私たちのスクールにいらっしゃる生徒さんは、子供の時からモノマネされて嫌な思いをした。
就活で、金融機関を目指しているのに、子供っぽい話し方は面接でマイナス評価されるとキャリアカウンセラーに言われた。
などと深刻な悩みとして受け取り、なんとかしたいとレッスンにいらっしゃる方が多いです。
キャスターや歌手など滑舌のよさが求められる仕事をしたい場合はなお深刻です。
舌たらずの原因は?
舌足らずの原因のほとんどが、舌の緊張と筋力不足です。
口を閉じた状態で、舌はどこにあるでしょうか?
舌が上あごにつかず、下に落ちている状態の方は要注意。
舌の筋力不足です。
滑舌が悪くなるだけでなく、いびき、睡眠時無呼吸症候群の原因にもなります。
若手女優として活躍されている土屋太鳳さんは「舌小帯短縮症」だったことをブログに書かれていました。
これは、舌の裏側中央にあるヒダが短い場合のことを言います。極端に短い場合を除いては手術の必要はないと言われていますが、
プロレベルとして声を出す仕事を抱えている方には、ボイストレーニングを頑張っても限界を感じて、手術に踏み切る人もいらっしゃいます。
また、「低位舌」も舌足らずを引き起こす原因と考えられます。
舌先を上顎につけようとしてもつかないで、下顎に落ちている状態のことを言います。
滑舌訓練をしてもなかなか効果を感じられません。
いびき、睡眠時無呼吸症候群の原因とも言われています。
舌足らずのお悩み解消!️自分でできる「舌筋トレーニング」
それでは、舌の筋力アップのための方法をご紹介します。
- 舌先を上アゴの上の前歯の付け根にくっつけます。
- 同時に舌全体を出来るだけ上アゴ全面に密着させます。
- 舌打ちするように音を出します。
- その際に舌の裏側の筋肉が引っ張られているのを感じます。
1セット10回を1日1回、できれば朝晩2回おこないます。
舌足らずは、舌の筋肉の筋トレで確実によくなります。
トレーニングだけでなく、普段から口を閉じている時は、舌全面を上アゴにくっつけておくだけでも、舌の筋トレは可能です。
※ 参考『人前であがらず話せる「1分声トレ」』(司拓也著世界文化社)
ぜひ試してみてください。